澤瀉屋の看板歌舞伎俳優であり、俳優としてもドラマ、映画で活躍し、さらにはCMやバラエティ番組にも出演する等、幅広い活躍をされていた市川猿之助さん。
歌舞伎の興行も、俳優の仕事も順調の様に思われましたが、2023年5月18日の午前10時15分頃、自宅に迎えに来たマネージャーが、両親と共に倒れている市川猿之助さんを発見しました。
その後、両親は死亡し、猿之助さんは一命をとりとめましたが、どうやら自殺を図った疑いがあるとして、現在も警察による捜査が行われています。
まだまだ不明な点が多々ある段階ですが、現時点で報じられている内容等から、市川猿之助の事件の真相について紹介します。
現在までに判明している事
記事作成している段階でも、騒動が起こってから1週間も経過していません。
その為、まだまだ不明な部分も多々あり、正直分からないことだらけと言った方が良いかも知れません。
その様な段階ですが、現時点までで報じられた内容を紹介します。
また細かい点まで上げると膨大になるので、大まかな点に絞って紹介します。
- 救急隊が到着した時点で、母親は死亡が確認され、父親の市川段四郎さんは意識不明状態、市川猿之助さんは意識朦朧状態だった
- 病院搬送後に父親は死亡、猿之助さんは命に別状はなく、翌日の19日には退院している
- 市川猿之助さんは半地下の自室、両親は2階のリビングで床に仰向け状態で、掛布団だけが掛けられていた
- 現場には猿之助さんが書いたと思われる遺書らしきものが複数見つかっている
- 遺書の様な書置きには財産分与について書かれており、親族以外の人物に譲る様な内容が書かれていた(付き人兼俳優の男性に宛てたものだったとの情報)
- 両親のご遺体は司法解剖が行われ、向精神薬中毒で死亡した疑いがあると発表
- 両親のご遺体には外傷や注射痕は見つからなかった
- 薬物の特定の為、ご両親の血液の分析を行っている
- 現場検証の結果、一家の人間以外の土足痕はなく、第3者の関与の可能性はなし
- 猿之助さんは搬送された病院での警視庁の聴取に対して、前日に「死んで生まれ変わろうと話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ」という趣旨の発言を行っている
- 亡くなられたご両親、猿之助さんが発見された時、薬物中毒の症状とみられる口の周りの変色があった
- 薬物中毒で亡くなった事は明らかになっているが、服用した薬物の現物や包装容器、瓶等の残骸の類が一切見つかっていない
- 市川猿之助さんに対して、警察の詳しい聴取が行われている
数多くのメディアで様々報じられていますが、大まかな経緯としては以上の様な事が判明しています。
もちろん、現時点では不明な点だらけなので、これからも明らかになっていく部分も多々あるかと思います。
不可解な点
現在までで判明している、主な情報は前述で紹介した内容でした。
今のところは自殺を図った可能性が一番高いと考えられていますが、不明な点も多々ある状態なので、警察も慎重に捜査を進めていると報じられています。
ここでは今回の騒動での謎とされている部分について紹介します。
ただし、こちらも細かい謎まで含めるとキリが無いので、多くのメディアで挙げられている謎に絞って紹介します。
両親の死亡推定時刻に差がある
既に騒動の当初から報じられていた事ですが、迎えにいったマネージャーが通報して、救急隊が到着した時点で、母親は死亡が確認されていました。
既に亡くなって、2,3時間が経過していたとか、死後硬直が始まっていたとの情報もあります。
(ただし、司法解剖の結果で判明していると思われる、正確な死亡推定時刻は報道されていない)
マネージャーが通報したのは午前10時18分となっていますので、午前7時~8時頃には亡くなっていた可能性があります。
父親の死亡時刻は病院に搬送された後の11時22分に死亡が確認されています。
さらには近所の人が午前9時頃に女性の声を聴いたとの証言もある様です。
二人とも薬物中毒で亡くなっているのは、司法解剖の結果で明らかになっていますが、死亡した時刻に数時間の差がある理由が明らかになっていません。
専門家の見解でも様々な可能性が示唆されています。
単純に時間が違っただけなのか?同時に服用したけど、体格や体力などで作用するまでの時間差ができたのか?持病があってそれが急激に悪化して容態が悪くなったのか?等々が考えられる様です。
また両親に関しては、発見された時の状況にも謎があります。
薬物を服用したとされていますが、発見時に2人が居た場所はリビングの床に仰向けで並んで寝ており、そこに掛布団が掛けられていました。
なぜ、ベッドや布団の上ではなく、リビングの床だったのか?
また父親の段四郎さんはパジャマ姿だった事も分かっています。
段四郎さんは数年前から体調が悪く、寝たきりだったとの情報もあります。
さらには掛布団は誰が何のために掛けたのかについても分かりません。
遺書と思われるメモについての謎
次に猿之助さんが書き残したとされる、遺書の様なメモについて。
詳しくは紹介されていませんが、付き人兼俳優の人物に宛てたとされており、そこには遺産を譲る様な事が書かれていたと言われています。
ここで謎とされているのは、なぜ父親である市川段四郎さんの遺書はなく、市川猿之助さんの遺書だけなのか?
体調を壊して、表舞台から退いていたとは言え、市川家の家長は段四郎さんだと思われますので、遺産を譲る書置きだったとしても、本来は段四郎さんが残しておくのが普通と考えられます。
財産についても親族以外に譲ると書かれていた事も謎ですが・・・・。
まあ寝たきりだったとの情報もあり、ほぼ引退状態なので、猿之助さんが澤瀉屋を取り仕切っていた事実はありますが・・・・。
仮に段四郎さんが自分で遺書(書置き)を残すのが難しい場合、代筆も可能だろうと思われるので、なぜ父親の事を無視した様な事になったのかが謎です。
服用した薬物について
そして、最も謎とされているのが、市川さんらが服用した薬物についてです。
向精神薬中毒で亡くなった疑いが高いと判明していますが、服用した薬物に関するものが現場に一切残っていなかったと報道されています。
向精神薬と報道された事で、世間では睡眠導入剤を服用した説が多く、言われていますが、睡眠導入剤は医師の処方が無いと手に入れる事が出来ません。
またこれらで自殺を図ったとしても、とてつもない量を服用しないといけないと言われており、不可能だと言われています。
一部のSNSでは薬物の問題については、様々な意見が飛び交っており、外部による殺人の可能性を上げる意見もあります。
また、これまでにあった有名人の自殺事件と関連付けて、何かと陰謀論を上げる人も居る様です。
個人の意見なので、どのような見解があっても構わないとは思いますが、既に報道で市川猿之助さんの自宅には家族以外に出入りした人物がいない事は判明しています。
また向精神薬中毒の疑いがあると発表されただけで、使用された薬品についてはまだ調査中の段階です。
そういった事から、これらの意見には筆者的には無理がある様に思えます。
もちろん、筆者も専門家でも何でもありませんので、あくまで個人の意見ですが。
ちなみに向精神薬と言われる薬は多岐にわたり、中枢神経に作用し、精神機能(心の動き)に影響を及ぼす薬物の総称となっています。
代表的なものでは、抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などがあるそうです。
これらの薬は医師が処方しないと手に入らず、適正な量しか渡されません。
仮にこれまで処方された薬を貯め込んでいたとしても、先ほどの指摘の様に死に至る量を摂るのは不可能なので、両親が死に至った薬物の正体は何なのかが判明する事が重要になっています。
もちろん、警察も様々な薬物の可能性を含めて調べているのは言うまでもありません。
そして、この薬物をどうやって入手したかが、これからの最大のポイントになってきます。
先程の分かっている点でも紹介した様に、現場には薬物に関する証拠は一切残っていませんでした。
また、家族会議をしたと言われているのが、18日の前日と証言されていますので、短期間で薬物を用意できたのかも謎になっています。
さらに、致死量に至る向精神薬を通常の手段で入手する事は不可能と考えられており、闇ルートを使って入手したか、薬物の入手に関しては第3者が介在している可能性も考えられます。
市川猿之助が問われる罪
市川猿之助さんとご両親が自殺を図ったとされていますが、結果的には市川猿之助さんだけが命を取り留める結果となりました。
家族会議で自殺を決意し、薬物を摂取して自殺を図った可能性が極めて高いですが、猿之助さんが生き残った事で、罪に問われる可能性も出ています。
可能性として考えられるのは、同意殺人罪か自殺ほう助罪、自殺教唆罪の3つが挙げられています。
同意殺人罪は被害者から依頼されて、実際に手にかけて殺害する事。
自殺ほう助は自殺の手助けをする事、自殺教唆は本人に自殺を唆して決意させる事と言われています。
家族会議を行って死ぬことを決意した内容の証言を市川猿之助さんが行っていますが、この会話の中で、誰が最初に死ぬことを口にしたかが大きなポイントになるようです。
仮に猿之助さんが死を口に出し、家族に『一緒に死んでほしい』『自殺してくれ』と発言した場合は自殺教唆にあたる可能性があるそうです。
両親のどちらかが死を口にし、薬物を摂取した場合、その薬物を猿之助さんが用意した場合は、自殺ほう助に問われる可能性があります。
警察はスマートフォンを押収していますが、メールやライン等からは自殺に関するやりとりがあったとは報道されていません。
その為、家族会議だけで自殺について相談された可能性もあります。
またご両親が亡くなられているので、当時の証言が可能なのは市川猿之助さんだけになります。
当然、猿之助さんも自分が置かれている状況は理解していると思いますので、証言内容にも注目されます。
証言が猿之助さんだけなので、警察の裏取捜査は相当難しい事は言うまでもありません。
ネットでは自殺説以外にも外部の人間の殺人説を挙げている意見もありますが、今回紹介した数々のネット記事の内容では、第3者の介入の可能性があるのは薬物の入手に関してのみと考えられます。
騒動そのものは一家心中を図ったが、市川猿之助さんだけが生き残ったというのが個人の見解です。
今後は、猿之助さんが自殺にどれだけ関わったかが大きな焦点になると考えます。
まとめ
今回は2023年5月18日に発生した、市川猿之助さんの一家心中事件について紹介しました。
記事作成時点でも、新しい報道が次から次へと出て来ていますので、真実が明らかになるのにはまだまだ時間が掛かりそうです。
そんな中で、週刊文春が上記の記事を掲載しています。
内容は複数の警察関係者からの証言を元に、当日の行動を紹介しています。
かなり具体的に書かれていますが、現時点では週刊文春だけの記事なので、スクープ的な内容ですが、まだ本当の事なのかは何とも言えない状況です。
どちらにしても市川猿之助さんが両親の自殺に関わっている可能性は非常に高い様です。
市川猿之助の事件の真相についてのまとめです。
- 2023年5月18日に市川猿之助さん、ご両親が自宅で倒れているのを迎えに来たマネージャーが発見し午前10時過ぎに通報した事で発覚した
- 母親は自宅で既に死亡しており、父親の段四郎さんは病院搬送後に死亡が確認された
- 市川猿之助さんは命に別状はなく、翌日には退院している
- 警察の捜査で自殺を図ったと考えられている
- 第3者が介在した可能性は無いが、両親の死亡時間の差や発見場所、摂取したと思われる薬物関連の物証がない、猿之助さんが書いた遺書の様な書置きには遺産相続に関するメモ等、不可解な点も多い
- 市川猿之助さんが19日の病院での警察の聴取で、『家族で話し合い、死のうとした』という主旨の証言をしている
- 両親は司法解剖の結果、向精神薬による中毒死と判明しているが、詳しい薬物については血液の分析を現在行っている
- 致死量に至る薬物を誰がどうやって入手したかが捜査の焦点になる
- 当時の証言は市川猿之助さんだけになるので、裏付け捜査が困難
- 市川猿之助さんが両親の自殺に何らかの関りがある可能性が高い
今回の記事では自殺に至った理由については触れていません。
これも直前に週刊誌で記事が出たセクハラ、パワハラ問題を含めて、様々な噂が言われており、こちらも多すぎるので取り上げていません。
個人的な見解ですが、警察の捜査では自殺の理由までは明らかにされないと思います。
自殺の理由に関してはやはりプライバシーの問題もあると思うので警察が公表するとは思えません。
あくまで、警察は猿之助さんが両親の自殺にどれだけ関わったかについて捜査すると思うので。
理由が語られるとすれば、興行元である松竹が猿之助さんに記者会見をさせる時かなと思います。
流石に、各方面に多大な迷惑をかけているので、事情説明は必要だと思われますので。
今のところ、松竹はセクハラ疑惑は認知してないと言ってますが・・・・・。
まあ個人的には自殺の理由まで聞きたいとは思いませんが。
市川猿之助さんは今後、俳優活動は戻れる可能性はかなり低いと思われます。
タニマチが離れなければ歌舞伎の世界にはいずれ戻れるかと思いますが、すぐには難しいでしょう。
市川家は歌舞伎の名門なのは皆さんもご存じかと思いますが、この状況で今後澤瀉屋の屋号は香川照之さんの息子である市川團子さん一人が背負う様な形となります。
市川猿之助さんも重責に耐えてきたとも言われていますが、この様な状況で後継を担う事になった、市川團子さんはもっと重い責任を背負う事になりそうで、こちらの方が個人的には心配になりますね。
市川猿之助さんには表舞台から退くことになったとしても、團子さんのサポートはしっかりと行ってほしいものです。
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