劇的ビフォーアフター「ダメだよこれ」失敗事例と最悪な匠のトラブルまとめ

事件

テレビ朝日系で放送されていた『大改造!!劇的ビフォーアフター』、視聴者なら一度はあの名セリフを聞いたことがあるんじゃないでしょうか。

匠と呼ばれる建築士が住宅の悩みを華麗にリフォームする番組ですが、実は裏側では依頼主と番組側の間で深刻なトラブルが多発していたんです。

なかでも匠が思わず「ダメだよこれ…」とつぶやいた住宅の顛末は衝撃的でした。訴訟や裁判沙汰にまで発展した事例もあり、華やかな番組の裏に何があったのか、気になりますよね。

ここでは、劇的ビフォーアフターで実際に起きたトラブル事例と、その原因を詳しく見ていきましょう。

劇的ビフォーアフターの失敗事例!「ダメだよこれ」と言われたトラブル住宅まとめ

「最悪の匠に当たった」「ひどい出来で苦情が殺到した」という声が実際にあった失敗事例を順に見ていきましょう。

  • 「アキレス腱を切る家」では70cmの段差が未改善のまま、匠が「ダメだよこれ」と発言し訴訟に発展
  • 「孫がハイハイできない家」では予算2,200万円に対し費用が5,000万円に膨張、建築会社が番組側を提訴(2018年に和解成立)
  • パリのアパートでは統一感のないデザインに依頼主が苦笑い、全面ガラス張りにされて引っ越した家族も
  • トラブルの根本原因は「匠任せの施工」「予算オーバーの常態化」「番組側のキャスティング問題」の3つ
  • 番組は2016年にレギュラー終了、現在は年1回の特別番組として不定期放送中
番組名 大改造!!劇的ビフォーアフター
放送局 テレビ朝日系列(朝日放送テレビ制作)
放送期間 SEASON I:2002年4月〜2006年3月 / SEASON II:2012年4月〜2016年11月
司会 所ジョージさん
現在の放送形態 不定期の特別番組(年1回程度)

〈トラブル①〉問題の70cmの段差が全く改善されず依頼者が激怒

まず最も有名な事例が、『アキレス腱を切る家』と称され2009年11月に放送された築48年の住宅です。この家の最大の問題点は、家の中に点在する異常な段差でした。

中でも70cmにもなる段差があり、依頼主の妻がそこでアキレス腱を切ってしまったほどの危険な構造だったんです。

この家のリフォームを請け負ったのが、”空間を見逃さず、活用する”をモットーとする建築士・滝澤俊之氏でした。

滝澤氏は「自分自身も見たことがないくらい段差が散りばめられた家」と語り、段差の解消を第一の方針としてリフォームに取りかかりました。

ちなみにこの家のリフォーム費用は2,100万円という莫大な金額。土地を除けば新築の一軒家が建てられるほどの予算です。

ところが完成した家を見て、周囲は呆然としました。最大の問題だった70cmの段差はそのまま残されていたんです。

しかも2階は余分な壁のせいでリフォーム前より部屋が狭く暗くなり、1階に関しては以前よりも寒くなってしまったと言われています。

あまりの出来に依頼主は番組側と協議し、第三者機関に住宅の調査を依頼しました。その結果、リフォーム前よりも建物の品質が悪化しており、耐震・断熱・防火などあらゆる点に問題が見つかったそうです。

リフォーム前に滝澤氏自身がこの家の設計を見て「ダメだよこれ…」と発言していましたが、まさかリフォーム後にも同じ言葉を返されるとは思わなかったでしょうね。

その後、東京中野のラーメン屋店主・中薗尚秋さんが週刊文春に実名で被害を訴え、大きな話題になりました。

やはり依頼主は番組側に対して訴訟を起こし、裁判沙汰に発展しています。

なお、匠・滝澤俊之氏はその後も東京都文京区で滝澤俊之建築設計事務所を運営していたようです。ただし、2012年以降は自身が手掛けた物件が公開されておらず、現在も活動しているかは不明です。

〈トラブル②〉2,900万円の予算オーバー&料金未払いが判明

2つ目の事例は、『孫がハイハイできない家』と称され2014年7月27日に放送された住宅です。もともとが喫茶店だったため、1階は土足で生活する状態で、お風呂場のドアが閉まらない、階段が急すぎて危険など多くの問題を抱えていました。

この家のリフォームを担当したのが、“価値ある素材の目利き”浅井裕雄氏。2,200万円の予算でリフォームに取りかかりました。

リフォーム自体は成功し、問題点も解消されて広々とした家に生まれ変わりました。依頼主も大満足だったそうです。

しかし問題はそのあと、費用が当初の2,200万円から5,000万円にまで膨らんでいたことが発覚したんです。

当然、依頼主は当初予算を大幅にオーバーした分を支払うことはせず、未払い状態になりました。そして工事を請け負った愛知県の建築会社が、約2,900万円の未払いを理由に番組側を訴えたのです。

この訴訟は2018年12月27日付で朝日放送テレビ側と建築会社の間で和解が成立し、一応の解決を見ました。ただし和解の詳細な条件は非公開とされています。

匠・浅井裕雄氏は現在も愛知県名古屋市で裕建築計画という一級建築士事務所を構え、顧客満足度も高い状態で順調に活動しているようです。リフォームの出来自体は良かったので、問題は番組との費用面にあったということですね。

〈トラブル③〉統一感がないデザインに思わず依頼主も苦笑い…

3つ目はある意味「神回」とも言われるほど衝撃的な仕上がりになった事例です。舞台はパリにあるアパートで、『台所でシャワーを浴びる家』と称され2013年6月9日に放送されました。

5人家族にしては狭すぎる間取り、収納スペースの少なさ、浴室がなく台所でシャワーを浴びるしかないという状況で、さらに築150年の古い物件でした。

この難題に挑んだのが、“京町家の枠人”坂田基禎氏です。坂田氏は「外から見るのと違い中は結構傷んでいる」と慎重な姿勢を見せていました。

ところが出来上がった家は、デザインに凝りすぎた結果、まるで展示品の寄せ集めのような統一感のない空間になってしまったんです。テーブルは円形、暖炉を設置した上に、富士山のモザイクアートまで飾られていました。

パリという美しい街並みに影響を受けたのか、とにかくごちゃごちゃした仕上がりに依頼主も思わず苦笑いだったようです。

ただし、日本ではなくパリという異国でのリフォームということもあり、材料の調達も思うようにいかず、限られたアパートの空間にしてはまずまずの出来だったという擁護の声もありました。

〈その他のトラブル〉依頼主を悲しみの淵へ落とすリフォーム後の惨状

上記以外にも、番組を通じたリフォームでは「放送事故レベル」と言われるような仕上がりや、多くの苦情が寄せられた事例がありました。匠のはずれを引いてしまったとしか言いようのないケースも散見されます。

たとえば「お互いの気配が感じられ、開放感のあるオシャレな平屋」という依頼に対して、屋根と床以外を全面ガラス張りにされた家がありました。プライバシーもなく近隣からも丸見えで、この依頼主家族は結局引っ越しを余儀なくされたそうです。

他にも、日本の住居には不釣り合いなデザインのテーブルを設置されたり、勝手に室内にブランコを取り付けられた家もあったとか。子どもですらドン引きするような装飾だったようですね。

さらに機械を多く組み込まれた家では設備の故障トラブルが頻発したケースもありました。

依頼主の真弓さんの趣味がカフェ巡りだったことから、カフェ風の部屋を依頼したところ、なぜかクローゼットに「CAFE」の文字を入れられたというエピソードも。依頼の趣旨とはズレまくっていますね。

庭に勝手にナスカの地上絵を描かれたり、150万円以上の費用をかけて庭に用途不明のオブジェを作られたケースもあったそうです。

依頼主としては普通に快適な家が欲しいだけなのに、番組映えを優先した結果このような事態になってしまったわけです。

トラブルのもとと言われる3つの原因がとんでもなかった

これだけ多くのトラブルが発生していた背景には、番組特有の構造的な問題がありました。ここからはその原因を3つに分けて見ていきましょう。

〈原因その①〉施工内容は匠任せ、依頼主との打ち合わせは数回のみ

1つ目の原因は、施工内容がほぼ匠と番組側の裁量に委ねられていた点です。

通常のリフォームや注文住宅であれば、依頼主と施工業者が何度も綿密に打ち合わせを行うのが当然です。莫大な費用をかけているのですから、この工程を省くなんて本来ありえません。

しかし番組内では、依頼主と匠の打ち合わせはわずか数回しか行われなかったといいます。「アキレス腱を切る家」に至っては、匠と依頼主の打ち合わせはたったの2回だったそうです。

これでは依頼主のイメージと匠の設計に大きなギャップが生じるのは当然ですよね。

さらに、匠自身はこの番組にデザイン費を請求していなかったとも言われています。

なぜかといえば、番組で自分の腕前をアピールすることで、視聴者からの新規顧客を獲得できるというメリットがあったからです。そのため匠は斬新なデザインを盛り込もうとしがちで、結果的に依頼主の希望とはかけ離れた家になってしまうことがありました。

番組側としても「完成時の素のリアクション」を撮りたいがために、あえて施工内容を依頼主に事前共有しなかった面があったようです。見事にこの演出方針が裏目に出たわけですね。

実際、デザインを匠に一任することが番組の前提条件であり、依頼主が気に入らない部分があっても放送用の撮影はそのまま進行していたそうです。放送終了後に修正工事を入れるケースも多々あったとか。

つまり、あの感動的なリアクションの裏では笑顔を作ってもらっている場面もあったということです。

〈原因その②〉費用の予算オーバーが常態化していた

2つ目の原因は、リフォーム費用の管理が甘かった点です。

一般的に一軒家を丸ごとリフォームする場合、費用の平均は1,000万〜1,600万円と言われています。建て替えの場合でも2,000万円を超える程度が相場です。

しかしこの番組では、建て替えでもないのにそれ以上の予算が提示されることが珍しくありませんでした

先述のとおり、匠は番組出演をきっかけに新規顧客を獲得することが本来の目的です。そのためインパクトのある家を作ろうとデザイン性に凝りすぎて、実用的で快適な家づくりに予算が回らなくなっていたのです。

実際、狭い家のリフォームは比較的成功し、広い家では失敗するというパターンがよく見られたそうです。広い家ほど匠が凝りたくなる分、予算とのバランスが崩れやすかったのかもしれません。

リフォーム中にあまりにも先行きが不安な場合は番組側が費用を負担することもあったようですが、そうした対応も長くは続かず、レギュラー放送は2016年11月をもって終了しました。

〈原因その③〉そもそも匠の選び方に問題があった

3つ目の原因は、番組に登場する匠の選定方法そのものにありました。

番組に登場した匠の中には、必ずしも実績豊富なトップクラスの建築士ではなかった方もいたようです。番組側がホームページを見て電話で声をかけていたケースもあったと言われています。

実際にある匠は「私の所にはホームページを見て『匠、やりませんか?』と電話してきた」と証言しています。さらに「あの番組はショーの要素が強く、施主の希望は通らない」とも語っていたそうです。

考えてみれば、本当に一流の建築士であれば番組に出てアピールする必要はなく、一般のクライアントからの依頼だけで十分に成り立つはずです。

少ない予算で限られた打ち合わせ回数でも、腕の立つ匠なら依頼主の望みを汲み取れたはずですから、そもそものキャスティングに問題があったと言わざるを得ないでしょう。

《結論》劇的ビフォーアフターのトラブルから見えてくる番組制作の問題点

大改造!!劇的ビフォーアフターで起きたトラブルを見てくると、原因の多くは個々の匠というよりも番組の制作体制そのものにあったことがわかります。

裁判沙汰になったケースだけでなく、依頼主が泣き寝入りするしかなかった事例も少なくなかったようです。

なお、似たようなコンセプトの番組『完成!ドリームハウス』(テレビ東京系)でも、依頼主との間でトラブルがあったと噂されています。リフォームバラエティー番組全体に共通する構造的な問題だったのかもしれません。

劇的ビフォーアフターは2016年11月にレギュラー放送を終了し、その後は不定期の特別番組として放送が続いています。2026年3月には「ポツンと一軒家」との合体スペシャルも放送されたようです。

番組自体は形を変えながら続いていますが、かつてのような大規模なリフォーム企画は影を潜めているのが現状です。リフォームを検討する際は、番組の企画ではなく信頼できる業者に直接依頼するのが安心ですね。

コメント

  1. 通りすがり より:

    中薗邸が新築では無くリフォームを選択したのは恐らく建蔽率の関係でしょう。現在では敷地一杯に新築する事が出来なくなっています。

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