音楽界で独自の存在感を放つ米津玄師さんが、自身が高機能自閉症であることを告白しました。
この告白は、彼の音楽に新たな視点をもたらし、私たちに高機能自閉症という障害に対する理解を深める良いきっかけになったと思います。
今回は、米津玄師さんの軌跡を辿りつつ高機能自閉症との関わりに注目していきます。
米津玄師が高機能自閉症である事を告白
画像出典元：ロッキング・オン・グループ (rockin’on group)
2015年11月のロッキンオンジャパン誌におけるインタビューで、米津玄師さんは衝撃的な告白を行いました。それは、自身が高機能自閉症であるということです。
「僕はずっと普通の人になりたかったんですよ、子どもの頃から。普通ではないっていう感覚によって苦しい思いをしてきた自覚もあって。」
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「幼少時代には外で遊ぶのが嫌い、両親とも上手く交流出来ない、友達とも上手く付き合えない、バンドを組んでもすぐに喧嘩して解散してしまう、他人の言ってることが理解できない、1人で作業するのが好きだった。」
ロッキンオンジャパン誌の対談では、彼が幼少期から青年期までの心の葛藤や経験について深く語っており、特に幼少期の体験やボーカロイドとの関わりが、彼の音楽に大きな影響を与えていることが浮き彫りにされました。
高機能自閉症とはどんな病気なの？
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高機能自閉症とは、高機能自閉症スペクトラムの事です。人とのつながりや交流の形成が難しくなる障害で、友達や家族、他人とのつながりに課題があります。
また、一つの行動に没頭して強い興味を持つ一方で、その他の多様な興味に対する関心が低いといった行動を表すことがあります。
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ただし、自閉症との違いとして、知的発達の遅れがない点が特徴的です。コミュニケーション障害やこだわりを持つ特徴は自閉症と同じようです。
画像出典元：NHK健康チャンネル
表を見て確認すると、わかりやすいですね。
障害を持つが故に天才的スキルがある
画像出典元：Skream!
高機能自閉症やそれに関連する障害を持っている方は、課題を抱えながらも独自の才能やスキルを持っていることがあります。
例えば、素晴らしい記憶力や洞察力、また視覚的な芸術の創造性などが挙げられます。
米津さんの音楽制作においても、強いこだわりや鋭い洞察力が影響しているかもしれませんね。
また鬱病を患っていたことも過去に告白していました。
別に隠しておくようなことでもない気がしてきたので書くけど、自分は鬱を煩っていたことがあって、その間は最低な生活を送ることが多かった。そして今尚たまにあのときの気分を思い出すことがある。
時間の流れるスピードが死ぬほど早くなって、気がついたら半袖じゃ暮らせない気候になってたり、近所のスーパーに行く決心をしてから帰ってくるまで1時間くらいかかったり、1日20時間くらい寝てたり。
諸々の病気を乗り越えて素晴らしい曲を発表しているんですね。
同じ障害を持つ作曲家は非常に多い
実は高機能自閉症の作曲家が多いのをご存知でしょうか。
- 五十嵐貴久
- 増田涼太
- 黄霑輝
- スーザン
- アレックス・スタンリー
- アーロン・オコネル
- ニック・チャヴァリア
- ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
なんと音楽の教科書で、誰もが良く知るベートーヴェンも自閉症の特徴を備えていたようです。
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高機能自閉症特有の視点や感受性が、作品に影響を与えている可能性がありますね。作曲の才能と自閉的な特徴が結びつきやすいようです。
米津玄師の衝撃の半生や家族の断絶の過去
画像出典元：週刊女性PRIME
今でこそ天才的なスキルを発揮する米津玄師さんですが、これまでの道のりはとても険しかったのではないでしょうか。
調べてみるとなんと家族断絶なんてワードも出てくるようです。米津玄師さんの半生に迫ります。
画像出典元：米津玄師 official site「REISSUE RECORDS」
幼少期から規格外の身長や個性的な名前でいじめられ、幼稚園の頃に怪我をしてしまい、それがトラウマとなりました。
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なんと、出生時の体重が4,500ｇなんて話もあるそうです。ビッグな米津玄師さんは生まれた時からビッグだったのですね！
学校ではコミュニケーションが難しく、普通の人とは異なる感覚を抱え、ずっと普通の人になりたいと思うようになったようです。
また、彼の楽曲である「リビングデッド・ユース」は、鬱屈とした小中学生時代を思い返しながら作られた曲と語っており、自身の経験から生まれた曲だそうです。
画像出典元：OKMusic
中学2年生の時にバンドを結成しオリジナル楽曲を披露したことが、後の音楽活動のきっかけとなりました。
高校生になると、ニコニコ動画を知り、2009年に「ハチ」という名義でニコニコ動画にオリジナル曲を投稿し始めました。
インターネット上の活動を通じて、学生時代から既に音楽で食べていく覚悟を決めていたようです。
また、大阪の美術系の専門学校に進学しバンドを結成しましたが、関係が上手くいかない事から解散し、2010年3月に専門学校も中退しました。
画像出典元：米津玄師 official site「REISSUE RECORDS」
そんな米津玄師さんは、記事の前半部分でご紹介した様に、20歳の頃に高機能自閉症と診断され、その時に初めて自身が幼少期から感じていた違和感に納得されたそうです。
さて、家族構成はお父さん・お母さん・お姉さんと4人家族で、特にお父さんとのコミュニケーションが乏しかったと言われています。
お父さんとの関係は基本的な情報を知っている程度で、話しかけることも、話しかけられることもほとんどなかったそうです。
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お母さんやお姉さんとは仲が良く、たまに小さな口論があったそうです。
しかし、お母さんとお姉さんの些細な喧嘩が絶えず、ある日をきっかけにその喧嘩が原因で一緒にいると違和感を覚えるようになり、会話が少なくなり、同じ場にいても皆での会話が米津さんを除いて進むようになったそうです。
ただ現在では、家族関係が改善されており、帰省して過ごすこともあるようです。
自身の音楽活動を通じて世界的に成功を収めている一方で、家族との絆も取り戻している様子が見受けられます。
米津玄師の身長について気になる方はこちらの記事をご覧ください。
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