2000年5月3日、当時17歳の谷口誠一によってバスがハイジャックされた西鉄バスジャック事件。
1名の死亡者と2名の負傷者を出し、日本バスジャック初の死亡者発生事件となりました。
谷口は逮捕後、2ちゃんねるにハンドルネーム「ネオ麦茶」で犯行予告をしていたことから、この事件は「ネオ麦茶事件」とも呼ばれています。
今回は、そんな事件の犯人・谷口(ネオ麦茶)の現在を調査しました。
谷口誠一(ネオ麦茶)2024年現在の情報や結婚の噂
2024年現在、犯人・谷口誠一は41歳です。
谷口の逮捕後についてわかっていることは以下の通りです。
- 京都医療少年院で6年過ごした
- 2006年1月に退院をしている
- 退院後の行方は不明
こちらの画像が、谷口が6年過ごした京都医療少年院です。
退院してから17年も経っているので、今は社会復帰をしている可能性が大きいと言えるでしょう。
ちなみに、当時被害者だった山口由美子さんは、医療少年院にいる谷口の元に何度も訪れています。
山口さんは谷口から顔を10カ所以上斬り付けられ、友人の塚本達子さんを谷口の手によって亡くしました。
事件直後は谷口を恨んだものの、しばらくしてからは不登校だった自身の娘を重ね、「娘とこの少年の違いは何だろう?」と考えるようになったそうです。
そして、二度とこのような事件が起こらないために、不登校の子たちの居場所となるような施設を開設していきました。
70歳になった現在は、不登校に悩む親と子のための支援活動に取り組んでいます。
当時の面会の様子を山口さんはこう語っています。
「私は彼の背中をさすり、『これまで誰にも理解されずつらかったね』と言いました。そして、『だけど、あなたの罪を許したわけではない。許すのはこれからです。これからの生き方を見ているから』と伝えながら、彼のつらさを肌で感じて涙が溢れてきました」
引用元:弁護士ドットコムニュース
この時、山口さんに対して谷口は深々と頭を下げました。
その後の谷口から山口さん宛てに届いた手紙には、「自分の罪深さと暖かい思いが同時に湧き起こりました」と書いてあったそうです。
それ以降の谷口の行方は不明ですが、たとえ名前を変えたとしても自殺をしたり再犯を犯したりすると報道されるはずです。
事件から23年も経っても何も報道されないということで、今は更生をしている可能性が大きいでしょう。
ネットでは「谷口は結婚したのでは?」という噂も広まっていました。
獄中結婚をすることで苗字が変えられるため、獄中結婚をしたとの噂もありますが、実際のところは明らかになっていません。
今は40歳ということで、家庭を持っている可能性も大いにあります。
家庭を持っているとしても、当時自分が起こした事件の重大さを忘れることなく、罪を償いながらしっかり生きていってほしいなと思います。
西鉄バスジャック事件の概要が想像以上に恐怖
西鉄バスジャックは、佐賀駅発・天神バスセンター行きの高速バスがハイジャックされた事件です。
事件の概要を以下にまとめました。
- 日時:2000年5月3日・午後1時35分頃
- 犯人:谷口誠一(当時17歳)
- 動機:中学時代にいじめてきた人たちへの復讐・親を苦しませるため
- 犠牲者:負傷2名・死亡1名
- バスの出発から約30分後に犯行に及んだ
- 「天神には行くな。このバスをのっとります。」と刃渡り40センチの牛刀で運転手を脅す
- 「お前たちの行き先は天神じゃない。地獄だ。」
- 寝ていて事態に気づかなかった女性を容赦なく斬り付けた
- 誰かが逃げ出せば別の誰かを斬り付けた
- 出発から15時間半後、特殊部隊15人に取り押さえられ身柄を確保
事件当日は、国内最大級のお祭り「博多どんたく」が開催されることで多くの人がバスに乗車していました。
中には6歳の女の子も乗車しており、特殊部隊が近づいた際には、谷口から牛刀を向けられ人質にされてしまっていたようです…。
事件当時はテレビで夜中まで生中継され、被害者はバス出発から15時間半後にようやく谷口から解放されました。
いつ殺してくるかわからない犯人と15時間半も密室にいたなんて、考えただけでもゾッとしますよね。。
犯人の谷口誠一の生い立ちや家族のその後が悲惨
犯人の谷口誠一は中学時代にいじめられ、高校もすぐに中退しています。
以下、谷口の学生時代をまとめました。
中学時代(佐賀市立昭栄中学校)
- いじめのストレスをぶつけるかのように、家族に暴力を振るうようになる
- 中学3年生の2月、クラスメイトに5mの高さからの飛び降りを強要され、大怪我を負い入院
- 志望校(県立佐賀西高校)の受験を諦め、ランクを下げた高校を病室で受験し合格
高校時代(佐賀県立致遠館高校)
- 新入生オリエンテーションで笑われたことが原因で不登校に
- 結果、入学から1か月で退学
- 引きこもりになり家庭内暴力が加速
- 2ちゃんねるにハマり、当時のハンドルネームは「キャットキラー」「ネオ麦茶」
- 母親が牛刀やスタンガンなどを所持していた谷口に危険を感じ、精神病院に入院させた
- 一泊二日の外泊許可が下り、「サイクリングへ行く」と嘘をつき犯行現場に向かう
壮絶な中高生時代に苦しんでいた谷口は精神的に狂い、殺人に関心を向けるようになってしまいます。
実際、17歳の少年が老夫婦を殺害した「豊川市主婦殺人事件」を知り、このような手記を残しました。
「すばらしい!! しかも僕と同い年の17歳とか?よい風潮だ。40ヵ所も刺した時の快感はどうだった!?僕も今日実行する。なんか運命的なものを君とは感じるよ。年も一緒、学校では優等生…ハハハ」
自分と同世代の子が見知らぬ人を殺害したことに感化されてしまったんですね。
外出許可が下りた翌日には、近くのホームセンターで牛刀を購入し「ネオ麦茶」のハンドルネームで「ヒヒヒヒヒ」と謎の書き込みを残しました。
これは後に事実上の犯罪予告と見なされています。
現段階でわかっている谷口の家族構成は以下の通りです。
- 父(農機具販売会社勤務)
- 母(役所で保健師として勤務)
- 妹(事件当時は中学生)
父親はPTA活動にも参加する真面目なサラリーマンで、母親はフルタイムで働く仕事熱心な人でした。
そんな両親は被害者22人に対し、総額1380万円の賠償金を支払うことになります。
(内訳としては、死亡者に550万・重傷者に350万・その他の乗客に20万~40万)
亡くなった方の3人の子供には今でも月に1~2万円を払い続けていて、賠償金に充てるために当時の家も売り払ったんだとか。
母親は事件後すぐに周囲の目が気になり退職し、父親も2002年の春まで働き退職しています。
他に家族の動向は公開されていませんでしたが、元々住んでいた佐賀市には居づらくなって引っ越した可能性もあるでしょう。
退職していることもあり、多額な賠償金を両親だけで負担するのは厳しいので、谷口も一緒に払い続けているのかなと個人的には思います。
まとめ
いかがでしたか。
当時17歳の少年が起こし話題を呼んだ「西鉄バスジャック事件」の犯人・谷口誠一と家族の現在について調査しました。
結婚をしている噂もありましたが、実際のところは明かされていません。
また、谷口の家族は賠償金を今でも払い続けているということがわかりました。
谷口は更生して社会復帰している可能性が高いですが、今後は二度とこのような残酷な事件が起きないよう願うばかりです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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