鳥人間コンテストというテレビ番組をご存じでしょうか。
毎年7月に行われており、自分達で作成した人力飛行機で滞空時間や飛行距離を競い合う大会です。
なんと1977年から始まったそうです。
出典:wikipedia
見ていて頑張れと応援したくなる方、あるいは大丈夫かなとヒヤヒヤする方がいるのではないでしょうか。
そんな鳥人間コンテストですが死亡事故に繋がるのではという意見や実際に事故が起こってしまったことがあるようなのです。
出典:読みテレ
一体なぜ事故が起こってしまったのでしょうか。そもそも安全面は確保されているのかという危険性等についてまとめました。
【危うく死亡事故】鳥人間コンテストで実際に起きた重大事故
鳥人間コンテストで死亡事故が起きた事はありません。ただし、危うく死亡事故になるほどの危険な事故が過去に起こりました。その事件の内容を紹介します。
2007年7月29日の「第31回鳥人間コンテスト」に九州工業大学の操縦士として川畑明菜さんが参加していました。
その方が滑走中に左主翼が折れ曲がり約10メートルの高さから落下しました。
その事が原因で脳脊髄液減少症という後遺症を患うことになりました。
ちなみに、脳脊髄液減少症とは、脳脊髄液が減少状態になるため頭痛やめまいなどの様々な症状が出る疾患のことです。
川畑さんの場合は日常生活もままならないほどの辛い後遺症が残ってしまい6年間苦しんだそうです。
そんな川畑さんが2013年の4月に、鳥人間コンテストの主宰である読売・顧問・サークルリーダー、設計責任者や政策責任者などの幹部学生らを相手取り、4305万8800円の支払いを求める裁判を起こしました。
第一回口頭弁論は6月14日に行われました。
出典:女性自身
人力飛行機の作成時から事故が起こる前についてまとめてみます。
今回の人力飛行機は約1年以上前から作製されていました。
その間は川畑さん自身もパイロットとしての役割を果たすために1日40~80キロを自転車で走るなどの別メニューをこなしていたそうです。
パイロットは自転車で数時間ずっと休まずにきつい坂を登れるくらいの体力が要求されるので彼女はトレーニングに励んでいたのでしょう。
出典:女性自身
事故が起こった時、川畑さんは救助隊に助けられメディカルチェックを受けましたが外傷もなかったためそのまま福岡県へ帰りました。
ですが翌日から急激なめまいに襲われ、歩くこともままならなくなるくらい症状が悪化し、ついには寝たきりのような状態になったそうです。
そこから、同年10月に脳脊髄液減少症と診断され入院したそうです。
先ほども触れたこの疾患は解明されていないこともまだ多いため、治療は困難を極めたそうです。
入院中もとてもつらい状況だったこと、退院後も症状がなかなか改善せずまさに地獄のようだったと彼女は語っています。
その後は徐々に回復し始め1日4時間しか動けなかったところ、8時間動けるまでになったそうです。
今回なぜ裁判を起こしたのかという理由については、前を向いて生きていくために事故のことをはっきりさせたいと思ったからだと言っています。
確かに、川畑さんの気持ちも凄く分かります。さぞかし辛かったことでしょう。ですが、後日判明した事実が衝撃的なものでした。
パイロット・川畑明菜のサイコパス過ぎる性格が判明
まず、パイロットの決め方についてです。
ある日、いきなり「乗って下さい!」とお願いするわけではなく通常パイロットになることが決定した人物に合わせて機体が設計、制作されています。
今回は川畑さんに合わせて部員の皆さんが時間や手間をかけて作り上げたわけですね。
そうして1年過ぎて、やっと機体が完成したのですがなんと川畑さんの報告していた体重と実際の体重が違ったようなのです。
それに加え、彼女は本番3日前にダイエットの失敗から8kgオーバーであることを告白したのだそうです。
当然、時間が足りないため機体修正は間に合わずそのまま本番を迎えることになりました。
本番では主翼が体重を持ち上げきれず、速度がついた時に折損、そのまま機体が傾き10mの高さから湖面に落下したそうです。
当時、インタビューでは元気に受け答えしていた川畑さんですが、その後に脳脊髄液減少症を患ってしまったのでしょう。
それから脳脊髄液減少症の後遺症で、動けないほど酷かったと先ほど少しお話しましたね。
そんなはずなのにTwitterではスナックでホステスをしながらコスプレをしたり、カラオケを楽しんでいる様子が見られ炎上しました。
5chなどでも大荒れだったそうです。
それに、Twitterではあたかも自分は東大と同じレベルの大学を出たかのように言い張ったり、
社会人経験ゼロなのに経営のコンサルタントを名乗っていた姿も見られていたようです。
例えば、川畑さんが事故後に寝たきりで辛いと友人に相談したところ、その友人は気を利かせて「寝たきりでもできる仕事をしたらどうか?」 「テープ起こしなどは時給もいいらしい」と提案してくれたそうなのです。
しかし川畑さんはこの友人の好意に対して「こっちからしたらナメてんの?としか思わない内容」「わざわざ国立大の工学部出てテープ起こす仕事?バカなの?」という感想を持ったようで、それをブログに書いていたようなのです。
また、川畑さんのSNSの内容によれば、自分が国立大出のエリートである事をアピールし、経営コンサルタントを自称していたものの、実際には就職活動がうまくいかなかったようなのです。
その際に「もう死ぬ」「自殺する」といったつぶやきを繰り返しており、こうした投稿からも、多くの人々が 「かまってちゃん」「精神的にバランスを崩している」といった印象を抱いたようです。
現在、川畑さんはブログやTwitterアカウントを削除しています。
そんな事が判明した彼女、裁判の結果は報じられていませんがおそらく川畑明菜さん側の全面敗訴ではないか思われていました。
裁判沙汰になった際に、読売側は「誠に遺憾、安全面には配慮していた」とコメントしており、九州工業大学は「顧問が付きっきりではなかった、責任等の詳細は裁判ではっきりさせたい」と語っていました。
ちなみに本来は裁判の結果というのは当事者の原告と被告、訴訟代理人弁護士以外は見ることができませんが5chで裁判結果を見たという人の書き込みがあったそうです。
現在、そのスレは削除されているからか見つけることはできませんでしたが結果は川畑明菜さん側の全面敗訴みたいです。
また、他の情報によると2018年8月末頃、ちょうど鳥人間コンテストのテレビ放送前後に和解という形で終わったのではという意見もありました。
このことに関しては科学ライターで鳥人間コンテストにも出場経験のある大貫剛さんがtwitterでツイートをしていました。
大貫さん自身が川畑さんから「何も言えなくなった」と聞かされたという事で、裁判の判決についても言えないという取り決めがされたみたいです。
終わっているにも関わらず公表されていないのは、和解の条件の中に公表しないということが含まれていたのではないかとの見方もあります。
現在も川畑さんのツイッターのアカウントは消えているので彼女が今どうしているのかは不明です。
死亡事故は無いが鳥人間コンテストはかなり危険が伴う競技
理由は様々ありますが、結局は事故が起きてしまった訳ですね。
川畑明菜さんの場合は10mの高さから海上に落下し、重症を負い入院とリハビリ生活を余儀なくされたわけですから。
想像以上に衝撃があったということが覗えます。
出典:x
川畑さん以外にも2018年8月29日の第41回目の大会でもプラットフォームやスタート台から落下してしまった事故があったみたいです。
こちらの事故も決してわざとではありませんでしたがとても危険ですよね。
出典:新居浜高専
人力飛行機は自作なので、慎重に運転をしていても上手くコントロールできない時や予期せぬ動きがあったりなど制御が難しいそうです。
それはその日の天気のコンディションだったり、重量バランスなど原因は様々あると思いますがこれが墜落に繋がります。
また、万が一設計や制作のミスがあった場合もです。
出典:大阪産業大学
さらに不適切な構造や材料を使用していたとなると事故の原因となる可能性が高くなります。
そのような事故を防ぐためにも参加者だけでなく主催側も安全面に配慮しています。
出典:ナゾロジー
飛行のあとは着水しますよね。
高所から着水となると一般的な飛行とは違い、衝撃が強いのだそうです。
さらにコントロールできないまま着水となると非常に衝撃が強くなり、骨折や内臓破裂などの大きな怪我につながる可能性があります。
出典:AFPBB News
もちろんパイロットは万全に準備をして挑んでいるとは思います。ですが、万が一何かあったらどうするのかということを考えるべきではという意見も見られました。
出典:朝日新聞
先ほどもお伝えしましたが第41回目の大会でも落下事故が起きました。
落下も危険な事故の1つと言われています。
まず、出発する際に高所から飛びますよね。その際に飛行装置が壊れたりする可能性があります。
それから飛び立つ前にメンバーが機体を押しますよね。それを離陸ギリギリラインまで押し続け滑走路から海に転落してしまう可能性だってあります。
ちなみに参加者が海に転落すると失格となるそうです。あの高さから海に落ちるなんて大変危険ですよね。
制作側はこのルールを変更するべきでは、という意見が見られました。
安全面に対する疑問の声は常に上がっており危険と隣り合わせ
設計や制作には高度な技術が必要になってきますが参加者によっては必要な知識を持ち合わせていない場合も考えられます。
これも事故に繫がるのではと疑問視されています。
また、限られた技術や資源で飛行を試みる競技のため正常な飛行機と比べるとやはり不安定のようです。
これにより飛行中のリスクが高まる可能性があり、墜落や事故の原因になるのではという意見も見られました。
最後に、いいタイムを出そうと頑張りすぎる場合も大変危険ではないかと言われています。
競技中にはタイムリミットがありますし、競争相手に負けてはいけないというプレッシャーがかかります。
あとは参加者だけでなく観客の中にもより遠く、より速く飛行することに執着する場合があるのではないでしょうか。
そのようにさらに圧力をかけられることにより、安全性を無視した行動を誘発する可能性があると言われています。
出典:ytv
参加者にとって大きな挑戦である鳥人間コンテスト、主催側や観客にとっても安全面への配慮は取られているのかと一部の人々から懸念の声が上がっています。
一見華やかに見える鳥人間コンテストですが一歩間違えてしまうと命に関わる事故が起きてしまう可能性があるのです。
出典:朝日新聞デジタル
実際、危険性や過去に事故が起きた事により死亡事故レベルではないか?と言われることもあるそうです。
事故が起きないようにするためには参加者も主催側も対策や配慮が必要なのではないでしょうか。
出典:JUDF
主催側は訓練の徹底や適切な環境で開催するなどの安全対策を万全にするべきだと思います。
参加者も自分の力を把握し無理しすぎないこと、リスクを最小限にする努力など自己責任を持つことが大事なのではないでしょうか。
観客である私達も安全に配慮しながら競技を楽しんでいきましょう。
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