2023年3月に野球の世界一を決める国際大会である第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が行われました。
本来は2021年開催予定でしたが、コロナ禍の影響で2023年開催となりました。
2023年度大会は、日本代表である侍ジャパンが14年ぶりに優勝した事は、多くの方が御存知の事ですよね。
現役メジャーリーガーの大谷翔平選手や、ダルビッシュ有選手が参加した事も大きな話題でした。
今回の優勝は通算3度目の優勝になりましたが、第1回、2回も日本が優勝しています。
この時も現役メジャーリーガーが参加しましたが、当時のチームの中心選手となったのが元メジャーリーガーであるイチローさんです。
今回の記事はイチローさんの現在について紹介する記事となります。
イチローの現在の仕事はシアトルマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター
イチローさんは2019年に28年間の選手生活を引退しています。
日本のプロ野球選手が引退した場合は、スポーツ系のタレントや野球解説者や別の職に就く等が一般的ですが、イチローさんの引退後はどうなっているのでしょうか。
既にご存知の方も多いかと思いますが、現在はMLBシアトル・マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターという職に就かれています。
引退会見が2019年3月21日にありましたが、同年の4月30日付で上記の役職への就任が発表されており、現在もその職を務められています。
会長付特別補佐兼インストラクターってどんな仕事?
イチローさんの現在の仕事はシアトル・マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターだと紹介しました。
間違い無く野球に関する仕事を引退後も行っているのは、役職の名前からも想像つきますが、具体的にはどういった仕事なのでしょうか。
まずはインストラクターという言葉があるので、選手指導の立場にある事は分かります。
2019年4月30日にこの職に就いた時の球団の説明によると、メジャーだけでなく、3A(タコマ)の選手に対しての外野守備・走塁の指導や打撃コーチ補佐を行う職となっています。
実際に引退後もマリナーズの練習に参加しており、選手への指導やバッティングピッチャー等を行っています。
ただ、一般的に引退後は教えるのがメインですが、イチローさんの場合は、自分も練習に参加して、現在も体を鍛えている事が大きな違いでしょう。
選手の指導も行いながら、遠投やフリーバッティングも行っています。
こんなことは引退後の選手は普通行いませんからね。
上記の画像も2022年6月頃の画像で、既に現役引退から3年後のイチローさんです。
この時のフリー打撃では柵越えを連発し、中には125mの大飛球もありました。
念の為断っておきますが、当時48歳のイチローさんです(笑)。
もちろん2023年の球団キャンプにも参加しており、選手への指導や練習サポートを行っています。
現在も選手時代とほとんど動きや体型も変わっていないそうです。
次に会長付特別補佐の仕事ですが、こちらはGMのサポートの職務があると言われているだけで具体的な仕事はよく分かりません。
こちらの職はフロントに分類される仕事らしいので、球団運営に関わる仕事になります。
イチローさんの場合、現場での選手指導と球団運営両方の職を兼ねる様な立場となるようです。
この様に引退後もシアトル・マリナーズに関わる仕事がメインになっていますので、現在もアメリカのシアトルに居を構えていると考えられます。
引退後も年間6億円以上の給料を貰っている?
ちなみにイチローさんは現在も選手時代の年俸の一部を給料として受け取っているそうです。
もちろん、現在の役職の給料も別にあると思われます。
現役当時の給料を、利子を付けて後払いにする契約を結んでいるらしく、球団側も現役当時の年俸総額を低く抑えられる事から採用されたと言われています。
この契約が2032年まで残っているそうで、何もしなくてもあと10年近くは球団から給料が振り込まれるそうです。
上記の記事で繰り越した額が書かれていますが、最初のマリナーズの契約時に約700万ドル。
2008年~12年までは毎年500万ドルが後払いに回されたそうです。
そこに5.5%の利息が加算されて、2012年から20年分割で支払いが行われる事になっています。
単純に計算してみると・・・・。
繰越した選手時代の年俸合計 700万ドル +(500万ドル * 5年分) = 3200万ドル
利息の5.5%を足した合算額・・・・・約3376万ドル
これを20年分割すると、1年あたりが168.8万ドルになります。
日本円に換算すると、現在のレートを約131円とすると・・・221,128,000円となり、約2.2億円が年間に支払われている事になります。
ただし、これは選手時代の年俸の一部で、これとは別に本来の会長付特別補佐兼インストラクターの給料も有るはずなので、引退後も億単位のお金を稼いでる様です。
上記の東スポの2021年の記事では球団で4番目の高給取りだと紹介されており、当時のマリナーズの年俸3位は850万ドル(約9億2000万円)で、その下は525万ドル(約5億7000万円)となっています。
4番目の高給となると、日本円で6億円から9億円程度の給料をイチローさんが貰っている事になる様です。
選手時代の繰越給料の年約2.2億円を除くと、会長付特別補佐兼インストラクターの給料も最低でも4億円程度のお金を貰っている事になる様です。
イチローさんがお金で動いてるとは思いませんが、引退後も凄い額を貰っていますね・・・・。
まあ選手時代の活躍度合いを考えるとこれ位でも安いのかも知れませんね・・・・。
当然、メジャーリーグの年金制度も満額支給される資格を満たしているので、62歳から亡くなるまで支給される年金額も年21万ドル(約2700万円)になるそうです。
羨ましい限りですね。
草野球チーム「KOBE CHIBEN」を設立
引退後のイチローさんの主な仕事はシアトルマリナーズのマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターですが、純粋に野球を楽しみたいという思いから、草野球チームを結成しています。
チーム名は「KOBE CHIBEN」で、メンバーは現役時代にイチローさんが神戸で自主練を行っていた時のサポートメンバーが中心となっています。
なので、友人知人が主なメンバーで、元プロ野球選手等は含まれていません。
イチローさんはオーナー兼監督兼エースとなっており、将来的には草野球リーグを設立したい考えも表明されています。
2021年12月18日に「女子高校野球選抜強化プログラム2021」の一環で、女子高校野球選抜チームとのエキシビションマッチが東京ドームで行われています。
その翌年にはイチローさんのチームに初めて元プロ野球選手の松坂大輔さんが加入しました。
イチローさんは今後も女子高校野球選抜チームとの対戦を考えているそうで、男子高校生の様に公式の全国大会等がほとんど無い、女子野球の為に尽力したいと語っています。
学生野球資格を回復し、学生野球の指導者に就任
こちらもメジャーリーグがシーズンオフの時の活動になりますが、学生野球の指導資格を2020年2月7日に回復した事から、学生野球の指導も行う様になっています。
本来はプロ球団に所属している人間にはアマチュアの指導資格は無いのですが、イチローさんの場合は所属球団がアメリカなので、日本への影響が無い事や、これまでの野球への貢献度の高さから特別に許可されているそうです。
シーズンオフの限られた期間ですが、2021年には國學院大學久我山高校、千葉明徳高校、高松商業高校の3校で野球指導を行っています。
この様に引退してもほぼ一年中野球に関わる仕事を行っているのが、現在のイチローさんです。
野球以外にも資産会社を設立したりCMに出演したりと大忙し
前述までは引退後のイチローさんの野球に関わる仕事を紹介しましたが、野球以外の仕事についても紹介しておきます。
まずは選手時代に『IYIコーポレーション』という資産管理会社を設立し、社長に就任しています。
現役時代に設立した投資会社の社長ですが、当然会社を動かす余裕がイチローさんにある訳ではないので、実際の会社の運営は奥様である弓子夫人が行っています。
また現役時代からいくつかのCMに出演されていましたが、引退後も変わらずCMに出演されています。
現役引退後も住まいはアメリカのシアトルですが、CMのお陰で、日本でもイチローさんの姿を見る事が可能です。
【MLB日本人野手のパイオニア】イチローの経歴を振り返る
最後に今更になりますが、イチローさんの経歴を紹介します。
といっても当ブログはスポーツ系ブログではありませんので、ごく簡単に紹介します。
現在のMLBで活躍する日本人と言えば、打者と投手の二刀流の大谷翔平選手が浮かびますが、イチローさんの経歴も日本野球だけでなく、MLBの記録も数多く塗り替えた偉大過ぎる選手でした。
- 生年月日:1973年10月22日
- 身長:約180.3 cm 体重:約79.4 kg
- 出身地:愛知県西春日井郡豊山町
- 出身高校:愛知工業大学名電高等学校
- オリックス・ブルーウェーブに1991年のドラフト4位で入団
イチローさんが現役時代に塗り替えた記録は日本、アメリカどちらも多すぎて紹介するだけでも大変ですが、流石に多すぎるので、分かりやすいものだけを紹介します。
- MLBシーズン最多安打記録保持者(262安打)
2004年にそれまで年間257本だった記録を84年ぶりに更新し、262本とする。
- プロ野球通算安打世界記録(NPB / MLB通算4367安打でギネス世界記録に認定)
それまでの記録は4256安打(ピート・ローズが記録)
一番有名な記録が年間最多安打数と通算安打数の記録を塗り替えた事ですが、これ以外にも沢山のプロ野球記録やMLBの記録を塗り替えています。
またギネスに認定された世界記録も合計7つもあるなど、世界を代表する野球選手でした。
現在では数多くの日本人選手がメジャーリーグで活躍していますが、イチローさんは野手として初めてメジャーリーグに挑戦した選手でもありました。
野茂英雄さんが日本人選手でメジャーに挑戦したパイオニア的存在で、野茂さんの活躍により日本人がメジャーで通用する事が証明されましたが、野茂さん以降に続いたのは全て投手でした。
イチローさんは野茂さんから数えて10人目のメジャー挑戦者となりましたが、野手としては一人目でした。
当然、投手と野手では違うので、野茂さんの時と同様に、メジャーで通用するのかという疑問の声も多かったのは言うまでもありません。
ですが、実際に2001年にシアトル・マリナーズに移籍したイチローさんはMVP,新人王,首位打者,盗塁王,シルバースラッガー賞,ゴールドグラブ賞を同時受賞するという破格の成績を残しました。
イチローさんがメジャーで活躍した事で、日本人野手も次々にメジャーに続く人が現れ、新庄剛志さん、松井秀喜さん等が野手として活躍する事になります。
打者としてイチローさんが活躍したのは言うまでもありませんが、野手としての守備面でもイチローさんは高い能力を発揮しました。
脚も早いし、肩も強い、さらにコントロールも良いので、守備での捕殺が多いのも特徴でした。
イチローさんのホームや3塁への送球はその速さと正確さからファンの間では『レーザービーム』と言われる程でした。
その為、長打コースでもイチローが守っている場合は捕殺を恐れて進塁を止める事が多々ありました。
大谷翔平選手はその能力の高さから、2度とこのような能力の選手は現れないと言われていますが、イチローさんも走攻守揃った万能とも言える選手でしたので、大谷選手とタイプは違いますが、ここまでの選手は2度と表れないと言われています。
まとめ
今回の記事は2019年にメジャーリーガーを引退したイチローさんの現在について紹介しました。
引退後の選手のほとんどが何らかの形で野球に関わる仕事をする人が多いですが、イチローさんの場合は選手の指導も行いながら、引退後も自身の鍛錬を続けるというストイックすぎる生活を送っていました。
一般の我々の感覚だと、あれだけ野球漬けの毎日だったんだから、引退後は少しは休めばいいのにと思いますが、まだまだゆっくりする気はイチローさんには無さそうですね。
イチローの現在についてのまとめです。
- イチローさんは2019年で選手を引退後はシアトル・マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターの職に就いている
- メジャー選手や3A選手の育成や指導、練習のサポートを行うのがインストラクターとしての主な仕事
- 球団の練習にはサポートだけでなく、自身も参加して体を鍛えているので、フリーバッティングでは現在でも柵越えを連発する打球を飛ばせる
- 会長付特別補佐の仕事は球団フロントとしてGMをサポートするのが主な仕事
- 引退後もシアトル・マリナーズに所属している事になるので、生活拠点はアメリカのシアトルが中心
- 引退後も年6億円以上の給料を貰っていると思われる
- 純粋に野球を楽しみたい目的で「KOBE CHIBEN」という草野球チームを設立している
- 学生野球資格を回復したので、メジャーのシーズンオフには日本でアマチュア選手の指導も行っている(イチローさんは特別に許可されている)
- 現役時代からCM出演していたが、引退後もいくつかの企業のCMに出演している
イチローさん程の偉大な選手が引退すると、日本球団で監督をやってほしい意見も出てきますが、監督に関してはイチローさんは引退会見の時に既に否定されています。
その理由は自分には人望が無いから無理と答えていましたが、そんなことは絶対にないんですけどね。
とても人望が無いとは思いませんが、日本の球団の監督は何かとしがらみが多いので、気が進まないのかも知れませんね。
松井秀喜さんも引退後は巨人のフロント入りの話もありましたが、アメリカから帰ってくる気配もないので、本人には全くその気は無いのかも知れませんね。
イチローさんは現役選手は引退しましたが、ユニフォームを脱ぐのはまだまだ先の様ですね。
監督はいろいろと実現困難な事が考えられますが、試合のゲスト解説は一度くらい聞いてみたいですよね。
個人的にはWBCの監督を引き受けてくれる未来を期待したいですね。
イチローさんの子供について気になる方はこちらの記事をご覧ください。
イチローさんの身長について気になる方はこちらの記事をご覧ください。
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