インターネットが普及した現在でも有名人の噂はいろいろとありますが、眉唾な噂が多いのも今も昔もあまり変わっていないのかも知れません。
現在は噂の真実を確かめたければ、ネットで検索すれば、ほとんどの場合は真偽は判明します。
ですが、ネットが無い時代に噂された場合は少々事情が異なりました。
噂の内容を確かめる術もほとんど無いので、情報を鵜呑みにする人も多く、間違ったままの情報を信じる人が沢山いました。
今回紹介する人物である志村けんさんも1996年頃に、一時的にTV番組のレギュラーがほぼ無くなり、表舞台から遠ざかった形となった事で『死亡説』が流れたことがありました。
後に本人がデマである事を証明するためにワイドショーに出演する羽目になりました。
そんな志村けんさんが新型コロナウイルスに感染し、あっという間に亡くなられたのは、2020年3月29日の事でした。
奇しくも国内で亡くなられた著名人の一人目となってしまいました。
当時ほとんどの報道機関で報じられたニュースなので、知らない人は居ないかも知れません。
急死の様な亡くなり方だった事もあり、レギュラー番組が残される事態にもなりました。
芸能界に多大な影響を与えた人物だった事もあり、追悼番組も沢山放送されました。
上記の様に志村けんさんが亡くなられたのは間違いのない事実なのですが、今回の記事では志村けんが生きてる説について紹介します。
志村けんが生きているとの声のほとんどは精神的な意見
SNSで志村けんさんについて検索すると、見られるのが上記の様な投稿です。
既に亡くなっている事分かっているのですが、TVや動画サイト等では生前の姿が見られる事もあり、亡くなった事が実感できないというものです。
他にはこれもよく聞く言葉ですが、自分達の心の中に生きている、記憶の中で生きているというものですね。
上記の様に、ほとんどが亡くなられた事をまだ消化しきれていない事や、実感できない事を呟いている投稿がほとんどです。(もちろん亡くなったと言う事実を踏まえた上での話)
まあ急死の様な亡くなり方だったので、その様な気持ちを抱く人が多いのも頷けます。
また多くの世代が子供時代に多大な影響を受けた人物である事も大きいかと思います。
それぞれの世代で見た番組は異なるかも知れませんが、志村けんさんのお笑いに触れた事が無い世代は居ないと言っても過言では無いでしょうから。
亡くなられて3年以上が経過した今も、惜しむ声が絶えない志村けんさん。
ですが、一部では本当に生きているとの声もある様です。
目撃情報を元に生きているとする投稿がSNSに多数存在
大元の投稿は既に存在しませんが、志村けんさんが亡くなられたおよそ5カ月後に上記の様な投稿がありました。
どうやら志村けんさんを目撃したという投稿の様です。
上記は個人ブログですが、2020年8月27日の深夜に目撃したとの内容で投稿されています。
ブログが投稿されたのは2020年12月27日。
上記も個人ブログに投稿されたものですが、こちらの投稿時期は2022年4月6日となっています。
こちらのブログでも目撃情報があったSNSを引用して、生きていると書かれています。
個人的にいろいろな考え方があるのは筆者も否定しません。
個人の意見を発信できるのがブログやSNSなのですが、これに関してはちょっと荒唐無稽に感じてしまいます。
そして、この目撃情報で使われた画像は志村けんさん本人で間違いありませんが、当然皆さんも知っている通り、既にお亡くなりになられているので、これらの情報は間違っている事になります。
週刊誌が亡くなる前に報じた記事で使用した画像
上記の記事は『女性自身』が志村けんさんが亡くなる前の2020年3月3日付で報じた記事です。
志村けんさんが胃の手術の為に入院した事を伝える記事です。
胃の手術という事から『がん』を疑う声があったようですが、実際にはポリープの切除でした。
上記の画像も当時の志村けんさんの画像ですが、先ほどの目撃情報の画像と衣装が一致している様です。
そして、他の画像も同記事では掲載されているのですが、その中の1枚が上記の画像で、まさに亡くなられた後に投稿された目撃情報で使用された画像と同じものです。
先程のSNSの画像と全く同じである事が分かります。
この画像が撮られたのは『女性自身』の記事内で明かされており、2020年2月28日に撮られた画像です。
つまり生前の志村けんさんの画像だったのです。
筆者でもすぐに事実無根だと分かるくらいなので、当時の投稿にもしっかりと反論されて、元記事も引用リツイートされていました。
現在この目撃情報の投稿が残っていないのはこの反論が原因かも知れませんが、ブログとかにも引用されているので、鵜呑みにしている人も少ならずいる様です。
この手術の記事が亡くなる1カ月弱前の記事なので、やはりこの手術の影響で免疫力が弱っていた事でコロナの重症化に繋がったのかも知れませんね。
志村けんが亡くなった時の状況から生存説を唱える声も
志村けんさんが亡くなられたのは前述した様に、2020年3月29日ですが、世間に感染が公表されたのは実際に検査で陽性が判明した3月23日よりも遅い、3月25日に所属事務所から発表されました。
上記の経緯でも発症したのが3月17日とされており、わずか2週間で亡くなっています。
当時はまだコロナ禍の初期段階だった事もあり、我々の知識も乏しく、その恐ろしさへの理解も不十分でした。
そして、志村けんさんが入院してから亡くなって、荼毘に付されるまでの状況が報じられていますが、その内容から一部では志村けんさが生存している根拠にされている様です。
亡くなってからの状況が不明
志村けんさんは独身だったので、遺骨は兄弟が引き取り、弔われています。
また志村けんさんが入院中はもちろん、亡くなられた後も顔を見る事は叶わなかったそうです。
亡くなった後も感染リスクがある為、ご遺体の取り扱いにも厳しい決まりがありました。
非透過性納体袋に収容・密封されてそのままで火葬する事になっており、29日に亡くなられましたが、火葬される31日になってやっと棺に入った状態の志村さんと対面出来たそうです。
その時も棺の蓋は閉じられていたので、顔を見る事も遺品を入れる事もできませんでした。
コロナ禍の状況で家族参列の葬儀を行う場合は、感染対策を万全の状態で行う必要がありました。
全国的な知名度のある有名人なので、本来であれば大々的な告別式を行う事もあったでしょうが、当時の状況もあり、密葬で済まされたと思われます。
そして、志村さんのご遺族は火葬の場にも同席できませんでした。
その後、上記の画像の報道にもある様に、遺骨の状態になって初めて家族が触れる事が出来たと報じられています。
一番近しい家族ですら、ほとんど志村さんの姿を見る事が出来ない事から、亡くなったのが本当に志村けんさんなのではと疑う声もある様です。
亡くなった当初はこの様な投稿があったようですが、確かにご遺族ですら面会が出来ないのは事実ですが、それだけで別人とするには無理があります。
遺族は確認できずとも、最後に火葬場の職員がしっかりと確認しています。
何よりも一番やってはいけない間違いが、ご遺体の取り扱いの間違いだと思われるので、そんな事があれば火葬場の面目がありません。
ちなみにご遺族の方は、志村けんさんが入院中にタブレットでその姿を確認されています。
ですので、入院している人物が志村けんさんであった事はご遺族が確認済みなので、別人という説はあり得ません。
また志村けんさんの訃報から約1か月後に、同じく新型コロナが起因する肺炎で亡くなられた岡江久美子さんの場合も、ご遺族は火葬に立ち会えず、志村さんの場合と同じく、自宅で遺骨を受け取っています。
夫の大和田獏さんは感染対策を万全にした上で、最後の対面は果たせたそうですが、娘の大和田美帆さんは亡くなるまで一切会えなかったそうですので、厳しい体制が敷かれていた事が分かります。
志村けんさんの対応も特別なものではなく、コロナ禍での対応ルールに沿ったものであるのが分かるかと思います。
コロナ感染を政治的に利用された疑惑
他にはこんな説もあります。
上記は志村けんさんの訃報に際しての、東京都都知事の小池百合子さんの発言を報じるニュース記事です。
志村さんが亡くなられた当初は、コロナ禍初期だった事もあり、国や政府の対応も本格化する前でした。
その為、志村けんさん程の知名度がある人物が、あっという間に亡くなられた事が、世間に対して新型コロナの恐ろしさを身をもって伝えてくれたと評しました。
その際に、小池知事は『最後の功績』という発言をしています。
言いたかったことは伝わっていたのですが、この『最後の功績』という言い方がまずかった様で、一部では批判の声も挙がりました。
志村さんが亡くなられた後に緊急事態宣言を発令しているので、一部ではこの発令の為に政治利用されたという声もある様です。
もっと飛躍した意見では、政治利用の為に殺されたとする意見まである様です。
結果的に政治利用されたかも知れませんが、いくらなんでもその為に殺されたというのは飛躍し過ぎです。
漫画や小説の読み過ぎですといいたくなりますね・・・・。
東スポが好みの女性と海外に逃亡した可能性を指摘
次に東スポが報じた上記の記事から噂された、海外逃亡説です。
上記の記事は志村けんさんが生前、夜の繁華街で親しくしていた女性たちが、次々と消息不明になっていると言う内容です。
志村さんのコロナ感染源は特定されておらず、一説では繁華街のお店で感染したと考えられている様です。
記事内では消息不明になった原因として、様々な原因を挙げていますが、女性が消息不明になっている人が多いという噂として報じています。
記事では消息不明となった人達の足取りまでは紹介していませんが、また一部の飛躍的な意見では、志村けんさんと一緒に、海外に高飛びして生活しているという説がある様です。
上記の様な投稿も見られます。
もちろん、コロナ禍の最中は海外渡航なんて、バカンス目的では絶対アウトだったので、夜の女性が消えた事は別として、志村けんさんが海外へ移住した事もありえませんよね。
まとめ
今回の記事は志村けんさんが生きている説について紹介しました。
新型コロナウイルスは世界中で蔓延し、感染者も爆発的に増えていき、いわゆるパンデミックの状態でした。
感染力が強く、変異株も驚異的な速さで生まれる等、ワクチンや特効薬の確立までも紆余曲折がありました。
ただし、同じパンデミック状態でもエボラウイルスの様な、『感染=死』となる訳でも無かったので、どこか甘く見ていたのかも知れません。
未経験の事態という事もあり、どこかで大した事ないのではとの甘い考えも有る中で、報じられた志村けんさんや、岡江久美子さんの訃報はとてもショッキングな出来事でした。
志村けんが生きてる説についてのまとめです。
- 志村けんさんは2020年3月29日に新型コロナウイルス感染からの肺炎により亡くなられている
- ネットでは亡くなられた以降に、SNSに目撃情報が投稿される等、生きているという声が一部であった
- 目撃情報で使われた画像は、生前の志村けんさんの取材で掲載されていた画像である事が判明しているので、SNSで投稿された目撃情報はデマである
- 一部の個人ブログではSNSに投稿された画像を引用して、同じように志村けんさんがまだ存命であると書いている記事も幾つか見られる
- 志村けんさんが入院から亡くなるまでの報道で、家族すら面会や立ち合いが出来なかった事から、本当に亡くなった人物が志村けんさんなのかと疑う声がある
- 志村さんの訃報はまだコロナ禍初期だった事もあり、志村さんの訃報が政治利用されたとする意見があるが、一部飛躍的な意見では政治利用する為に殺されたとする意見まである
- 生前の志村さんは夜の繁華街の女性達と親交があったが、志村さんが亡くなった後、その女性たちの多くが行方不明になったとの報道がある
- 恐らくはコロナ感染リスクを踏まえ、休業や廃業した事で消息不明になったと思われるが、志村けんさんと一緒に国外に逃げて暮らしていると言う説もある
世の中に報じられている事に、個人がどの様に感じるのかは、まさに人それぞれでいろいろな考えとなるのは、筆者も十分に理解しています。
自分の思いや考えも、SNSやブログで簡単に訴える事ができる便利な時代になりました。
ただ、今回の様な人の生き死に関する話題については、生死不明ならまだしも、報じられている事実を捻じ曲げる様な発信は、ちょっと違うような気もします。
特に亡くなられた人と、ほぼ関りの無い外野の我々が、とやかく言うのは、親交があった人達には迷惑なのではないかと。
なんども書きますが、亡くなられたのは紛れもない事実です。
受け入れられない、消化しきれない人も沢山いるでしょうが、事実は覆らない事は受け入れましょう。
最後に、こんな噂もネットでは存在します。
これは志村けんさんが入院していた病院から出てきた噂です。
詳しくは説明しませんが、入院していた病院ではコロナの治療薬の開発や治験を行っており、そしてそれに深くかかわっている医師がいたというものです。
様々な情報のピースがある中で、それらを想像と可能性だけでつなぎ合わせたストーリーで、要は治験対象となったせいで、志村さんが亡くなったとする説です。
何度も断りますが、それぞれの関係性を裏付ける証拠や証言は一切なく、あくまで噂です。
残念ながら、現在でも一部のネットでは火の無い所に煙を断たせる噂が絶えません。
3年以上も経過するのに、未だにあれやこれやと噂されるのは迷惑でしょうね・・・・。
改めて志村けんさんのご冥福をお祈り申し上げます。
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